禁止令   ミニ脚本

交流分析

交流分析では、うつ病やパニック障害などで悩まされている人には

無意識に働いている[13の禁止令] が あるとされています。

これはグールディング夫妻によって 交流分析の禁止令を臨床的に研究され、

まとめられました。

13の禁止令
 1    存在するな
 2    成長するな
 3    自分の性であるな
 4    子供であるな
 5    重要であるな
 6    成功するな
 7    所属するな
 8    健康であるな
 9    親しくするな
 10   感じるな
 11   考えるな
 12   実行するな
 13   欲しがるな

12の禁止令現代TA心理学)

1 存在するな
2 成長するな
3 成功するな
4 重要であるな
5 自然に感情を感じるな
6 健康であるな・正気であるな
7 仲間になるな
8 実行するな
9 子どもであるな
10   近づくな

(愛するな、信用するな)
11   おまえ(男、女)であるな
12   考えるな

とくに「存在するな」は危険な禁止令です。


これらは、幼児期に親(養育者)から非言語(表情やジェスチャーなど)や、

無意識に発した言葉、叱責、指導、

強制、口癖などで子供に伝えられ

子供の潜在意識に埋め込まれた暗示的なもの。

 これが「人生脚本」に組み込まれ、望ましくない人生を歩むことに

なりかねないのです。
 また、これらの禁止令に対し、

「5つの拮抗禁止令」というものが

あります。
 禁止令の場合は「~するな」でまとめられていますが、

拮抗禁止令は「~しろ」といった命令形でまとめられます。
 

拮抗禁止令
  1・完璧にしろ
 2・満足させろ
 3・努力しろ
 4・強くなれ
 5・急げ
 
子供は13の禁止令によってさまざまなことを否定されても、

5つの拮抗禁止令を守っている限り存在を許されていると判断します。

それは、努力し続けることが自分自身の証明だと思い込んでしまうこと

に繋がり、大人でもその影響がみられる人は少なくありません。

 

例えば、社会の環境や人間関係に過剰に適応している人。
そういった人は、傍目には場に馴染んでいるようには見えますが、

それによってストレスを抱え込んでいることが危惧されます。

 

TA(交流分析)について

TAの中には「ドライバー」と呼ばれるものもあります。

よく禁止令と勘違いされるものです。

ドライバーはとても短い時間の流れの中で出現する現象です。

ドライバーは「ミニ脚本」に関連しています。

 

それに対して、禁止令は「人生脚本」のパターンに関係しています。

エゴグラムのパターンももちろん脚本と結びついているのですが、

の禁止令を探ることでより細かにその人の人生脚本を探ることができます。

 

禁止令は、親の三つの自我状態

P(親的な自我状態)、

A(大人的な自我状態)、

C(子ども的な自我状態)のうち、

Cからの否定的なメッセージを

受け取った子供が、

それをもとに自己の脚本の中に 作り上げる「自分への命令」です。

 

ある親は、自分の子どもに対して、

NP(養育的な親の自我状態)から

「好きなように遊んでいいんだよ」というメッセージをやるでしょう。

しかし、子どもの頃、必要以上に厳しく育てられ自由に遊んだ記憶のない

親は、違う場面では、遊んでいる子どもにしっとを覚えて、

否定的なメッセージ「冷たい目線」「邪険なそぶり」「イライラした

調子の声」で与えるかもしれません。

 

このメッセージを受けとめる子供も受けとめない子供もいるわけですが、

ある子供は「ぼくは子供らしく遊んじゃいけないんだ。」という認識を

「子どもらしく遊ぶな!」(子供であるな)という禁止令として自分の

中に持ってしまうかもしれません。

これが、子どもが禁止令を持つメカニズムです。

子供自身の最終選択・決断が大きな意味を持ちます。

親のメッセージがそのまま流し込まれるわけではありません。

子供の気質+環境(親からの刺激)+子ども自身の決断=禁止令

 

三つの逃避口

「自殺自傷」の逃避口

「他殺他傷」の逃避口と密接に結びついています。

「発狂」の逃避口。

逃避口は甘い甘い逃げ口です。

逃避口が開いている人は、どうにも我慢ができない事態が起こったら

どれかの逃避口に逃げ込んで自分の課題から免れようと思っています。

 

逃避口が開いている人に安易にセラピーをするのは大変危険です。

例えば、「存在するな」の禁止令をとても強く所持していて、その

存在するな」を「人に必要以上近づかない限り、存在していてもいい」

という拮抗禁止令でフタをした状態だったとします。

セラピーによって周囲の人と密接に、親密に近づけるように変えたとしたら、

もしかしたら、その人の隠れていた「存在するな」がアクティブになり、

自殺してしまうかもしれません。

 

ですから、危険性がある時には、三つの逃避口が開いているかどうかを

確認します。

「○○さん? 私が今からいうとおりに復唱していただいていいですか?

『私は、どんなことがあろうとも、 自分で命を絶ったり、自らを傷つけ

たり、事故で死んだりしません』  そして、復唱してもらいながら、

その様子を細心の注意を払って観察します。

 

「自殺自傷」の逃避口が開いている人は、たいてい、まともに復唱が

できません。

どうしても言えなかったり、言っている途中で笑い出したり、

「事故で死ぬことは人間あるかもしれません」などと反論してきて、

復唱しません。

またある人は、一応言うのだけども、心ここにあらずといった調子で

復唱します。

そして、「どうですか、ご自分に聞いてみて下さい、今の言葉は本当

ですか?」と問いかけると、「いえ、本当ではありません」と答えたり、

奇妙な表情を浮かべたりして、間接的に否定します。

さて、後の二つの逃避口も、

「私はどんなことがあっても、他人を殺したり、傷つけたりしません」

この傷つけるは、不注意な言葉でつい相手の気持ちを傷つけることは

意味していません。身体的に傷害を与えることですと、説明します)

「私はどんなことがあっても、気が狂ったりしません」

という言葉を復唱してもらい、その様子を注意深く観察することで

確認します。

三つの逃避口の内一つでも開いていたら、逃避口を閉じることに専念するか、

あるいは深いセラピーは避けて、表面的なカウンセリングに終始します。

もちろん、カウンセリングをしている内に、逃避口と関係があるような

ことが浮上してきたら、逃避口を閉じることに全力を尽くします。

あるいはお手上げして、他のセラピストに任せます。

 

逃避口を閉じるときに、最も効果的なのが、「許可するもの」による

禁止令を弱めるセラピーです。

「許可するもの」というのは

禁止令に対抗する内言です。

禁止令というのは脚本の中に存在し、自分への命令として言語的・

非言語的に存在しています。

「許可するもの」は言語的ですが、禁止令を弱める力が十分にあります。

「存在するな」に対しては、「そこにいるだけでいいんだよ」とか

「あなたがいるだけでうれしいよ」とか「あなたのことをいつも見つめ

ているよ」とか「あなたが存在していることには大きな意味があるん

だよ」などの「許可するもの」を、 自分から自分に対してメッセージ

します。

 

もちろんカウンセラーが語りかけてもいいのですが、最終的には

自分から自分への「許可するもの」が必要です。

なぜならば、禁止令は自分が作ったものであり、自分で変えられる

ものだからです。

他人から変えてもらうものではありません。

 

12の禁止令にはそれぞれ対応する「許可するもの」があります。

本人が一番癒される、一番ピンと来るメッセージがその人にとっての

「許可するもの」です。

みなさんも、自分にとって一番癒される許可するものをさがして

みませんか?

インナーチャイルドワークの中で使ってもいいですし、夜寝る前に

唱えてもいいでしょう。

きっとあなたの人生をより豊かにしてくれるはずです。

一番簡単な作り方は「成功していいんだよ」

「重要人物であっていいんだよ」

「近づいていいんだよ」などといった作り方です。

「~していいんだよ」という形にするだけです。

慣れてきたら、いろんな形に変形させてみましょう。

あまりにも抵抗感のある「許可するもの」は危険です。

熟練したカウンセラーと協力して扱いましょう。

交流分析において人生脚本は有名です。
 

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